シーサーペント(sea serpent)とは、海洋で目撃、あるいは体験される、細長く巨大な体を持つ未確認生物(UMA)の総称である。特定の生物を指すものではない。
大海蛇(だいかいじゃ)とも呼称されている。
正体が特定されたものはほとんどなく、大部分は正体不明で未知生物学者の主要な研究テーマとなっている。
目撃例は中世以降多数存在し、中世から近代にかけて作成された世界地図の海洋を示す部分にはシーサーペントの絵が記されていることが多い。
歴史
シーサーペントの記述自体は古代からある。たとえば、旧約聖書のヨブ記、イザヤ書などには巨大な生物としてレヴィアタン(リヴァイアサン)が書かれている。
これは古代オリエントの世界で蛇かワニのような姿をした伝説の怪物の名前で、イザヤ書(74:10)、詩篇(74:14)では海に住む竜と並んで記されている。
アッシリアの王サルゴン2世はキプロスに向かう航海の途中でシーサーペントに遭遇したと言う。
東洋の伝説上の動物「竜」も水と関係が深く、姿形にもシーサーペントと共通する部分がある。
しかし、古代の伝承は神話や伝説などに彩られており、生物学的な検証には耐えるものではなく、大抵はクジラや海牛類、リュウグウノツカイなどの現在における既知の生物の目撃例であったと考えられる。
中世以降ではデンマークの司教ポントピダンが「ノルウェー博物誌」(1752-1753)の中で2種類のシーサーペントについて記している。オランダの動物学者A・C・ウードマンスは1892年に「大海蛇」を著し、多数の目撃証言を科学的に検証し長い首と長い尻尾をもったアザラシのような未知生物がシーサーペントの正体であるとした。
20世紀以降も広大な海洋にて、数百件から数千件の大量の目撃証言と、若干の写真・ビデオがある。
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